
拝啓
京田四郎さま。
君と出合ったのは‘81年の暮れ講談社テレビマガジン編集部でしたね。安井尚志氏が連れて来た君はまだ幼くモデラーとしてもまだまだ未熟でした…やがて君は『プラモ狂四郎』と呼ばれるまで成長しました…僕は君を理解しようとそれまでまったく興味がなかったプラモデルを弄くる羽目になり、お陰で僕は「ガンプラ作家」のレッテルを貼られ代表作は『プラモ狂四郎』(笑)…僕はそれが嫌で漫画を辞め家業に専念するもド素人の僕と周りの職人たちとうまく行くはずもありません…苦悩の7年間!…そんな時君は僕の気持ちを知ってか知らずか人生の節目、節目に現れては(単行本化…)励ましてくれました…勿論、熱心な読者の後押しがあっての事ですが…君には心から感謝してます。なにしろ『プラモ狂四郎』で僕の名前も少し知れ、ブランクがあるのに声を掛けてくれる奇特な編集さんと友人に救われ、第二の漫画人生を送る事が出来ています。クラフト団+やまと虹一=『プラモ狂四郎』と言う図式が出来てしまった以上、君の名誉の為にも、別ペンネームで描いてますので安心してください。
またいつか、君と合えそうなそんな気がします…。
敬具。
やまと虹一・拝
追伸…。
…もう知ってると思いますが今年(11月14日発売)を持って君の活躍の場だった「コミックボンボン」が
その歴史に幕を閉じるそうです。ネットの書き込みやブログは的を射ているので敢て僕からは補足しませんが、『プラモ狂四郎』と共に第一次ガンプラブームを仕掛け「ボンボン」で来るべき、ガンダム30周年を迎える事が出来ないのは残念です。